2014年9月28日日曜日

妊娠中のお薬

 妊娠中、薬を服用して良いかどうか、あるいは、服用してから、妊娠がわかった場合など、妊娠と薬に関しては、不安をお持ちの方も多いと思います。
 十分なエビデンスが得られていないものが多く、現在のところ、経験的に、あるいは動物実験を本に安全性が報告されているだけです。
 したがって、絶対禁忌の薬は数少ないのですが、メーカーからの情報では「安全性が確立されていないので有益性のある場合投与」との文面が多いのが事実です。
 絶対使用禁止と言われる薬剤はほとんどなく、また、使用を避ける様に言われている薬剤でも、1-2回の服用で、問題になることはほとんどありません。一定以上の服用期間が必要な場合、検討されるべきと考えます。

 妊娠と薬に関しては、妊娠時期によって、影響も変化します。
 妊娠4週3日(胎齢17日)までに投与された薬剤は、催奇性性がありません。
 妊娠4週4日(胎齢18日)から妊娠7週2日(胎齢37日)は、絶対感受期と言われ、胎児の中枢の臓器が形成される頃ですので、影響を強く受けます。
 妊娠7週3日(胎齢38日)から妊娠9週6日(胎齢55日)末梢の臓器形成期のため、影響を受けます。
 妊娠10週0日(胎齢56日)から分娩までは、奇形のリスクはほぼ消失しますが、胎児の発育、子宮内環境への影響があります。

 日常的によく使われる薬剤について、まとめてみます。 

1)抗生物質(いわゆる化膿止め)では、投与が禁止されているものはありません。その中で、比較的安全と言われるものは、ペニシリン系、セフェム系といわれています。
2)抗アレルギー剤は、基本的に、使用を避けることが望ましいと言われています。
3)鎮痛剤は、薬によって、妊娠末期には使用禁止のものがあります。(動脈管閉鎖のおそれ)
4)ステロイド外用薬は、長期、広範囲使用は禁止です。
5)漢方薬の中にも、妊娠中服用してはいけないものがあります。


 妊娠中だからと言って、全く薬を使用せず、母体の体調が悪くなってしまうことのない様に、また、薬を使用したからと言って、安易に中絶手術を考えることのない様に、主治医とよく相談しましょう。

2014年9月25日木曜日

ホルモン補充療法

更年期障害の治療の主役はホルモン補充療法です。

女性ホルモンは2種類ありあります。
主役のエストロゲンと、脇役の黄体ホルモンです。
この2つの女性ホルモンを組み合わせて使用します。

月経様の出血がある「周期法」
出血の無い「連続法」

エストロゲン製剤には、皮膚に張る「シール」、塗る「ジェル」、錠剤があります。
様々なバリエーションがありますので、
医師とよく相談して、自分に合った方法を見つける事が出来ます。

ホルモン補充療法で、乳がんリスクが上がると言われた事もありましたが、
現在は、ほとんど、問題になる事は無いようです。

ホルモン補充療法を行っている人たちの方が、平均寿命が長くなっているようです。

2014年9月23日火曜日

低用量ピル メリット・デメリット

1999年に、やっと正式認可された低用量ピル。
まだまだ、日本では、女性の避妊法としては、敷居が高いようです。

メリット
1)女性が自分の意志で避妊できる。
2)正しく服用すれば、99.7%の高い避妊率である。
3)月経痛が軽くなる。
4)月経量が減る。
5)月経周期を移動できる。(遅らせたり早めたり出来る)
6)ニキビ、多毛の改善が期待できる。

デメリット
1)毎日服用する煩わしさがある。
2)医師の処方箋が必要。
3)低い確率だが、血栓症のリスクが上がる。
4)やや高価である。(他国に比べて)

ピルと言えば副作用と思われがちですが、認可前に流通していた中用量ピルでみられた
太る、吐き気があるなどの副作用は、低用量になってかなり改善されています。

3か月試してみると、メリット・デメリットが実感できるでしょう。
美容液・・・のようなものと考えると、わかりやすいかも。


2014年9月22日月曜日

ブログ始めました

初めまして

愛知県春日井市の婦人科クリニックの院長です。

アルファクリニックは、平成3年平成3年(1991年)10月に開業しました。
23年間、地域の皆さんと共に歩んで参りました。

今までの診療で、学んだことやお伝えしたいことを
書いていこうと思っています。